川島小鳥さんと「未来ちゃん」


初めて川島さんの事を知ったのは銀杏BOYZのシングルCD「あいどんわなだい」のジャケットでした。


あいどんわなだい

あいどんわなだい

一本足(に見える)で突っ立って、ちょっとはにかんだ表情の、真っ直ぐにカメラを見据える女の子。表題曲と相まって、見る人すべてを「あぁ、こんな子居たら好きになっちゃうだろうな」と思わせてしまうような爽やかさと甘酸っぱさ。とにかく強烈に印象に残る写真でした。当時デビュー作「BABYBABY」(第10回新風舎平間至写真賞大賞受賞作品)は出版されてはいたものの、既に入手困難な状態で己のアンテナの鈍さを呪いました。いつだって自分は気付くのが遅すぎるのです。
しかしそれから数年後、チャンスは巡ってきました。某マイミクの方の日記にて、川島さんのお名前が。聞けば東京で「未来ちゃん」という写真展を開催中で*1、それに合わせて写真集も作ったとの事。さすがに身重でほいっと気軽に東京へ行く事は出来ないけれど、でも手元でじっくり川島さんの写真を見ることができるなんて!もう知ったその日のうちに大慌てで購入しました。そして届いた写真集を見てまた興奮。元々アラーキーの「さっちん」や島尾伸三さんの「まほちゃん」など子供を被写体とした作品は好きでしたが、今まで見たどんな写真集にもない新鮮さと、初めて見た気がしないようなノスタルジックさがたくさん詰まってる。とにかく被写体の女の子(本当は「未来ちゃん」という名前ではないそうです)が魅力的なんです。もちろん川島さんがそれを引き出しているのだと思うんですが、子供らしい可愛い顔してるかと思えばおばあちゃんみたいになってたり、妖精のように可憐かと思えば座敷童子みたいな妖怪っぽさが滲み出ていたり(注:褒めてます!)。何度見ても飽きない、そして「あいどんわなだい」の女の子のように、見る人全てが「未来ちゃん」を大好きになってしまうような作品。当然各界でも大好評を得ているようですが、これは本当に大傑作だと思います。
そんな大傑作の「未来ちゃん」。思いが天に通じたのか、不思議なご縁がありまして、光栄な事に当店でもお取り扱いさせて頂く事になりました。大好きな方の、大好きな作品に関わらせて頂けるなんて、こんなに嬉しい事はありません。今回、少しでも多くの方の手に渡るよう、申し訳ありませんがお一人様につき1部までのご購入となっております。個人的には大切な人へのプレゼントとしても喜ばれるんじゃないかなーと思います。ちなみに増刷のご予定はないそうですので、是非この機会に川島小鳥さん、そして「未来ちゃん」の素敵な出会いを体験して下さい。

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*1:2010年4月8日〜25日、東京・テルメギャラリーにて開催。既に終了してます